認知症部門
認知症部門
65歳以上の5人に1人が認知症という時代。
認知症は特別なご病気ではなく誰もがかかる可能性があります。バディの認知症部門は、認知症予防・診断・治療・ケア全てを大切に、お薬だけではなく、お一人おひとりの背景や価値観によりそいながら個別性の高いサービスを展開しています。
「認知症だから・・・」ではなく、ご自分らしい暮らしを続ける為のお手伝いが出来ればうれしく思います。
認知症部門部長 前田 順子
認知症ケア専門士、認知症ライフサポートパートナー 言語聴覚士
2005年から15年都内の急性期病院に言語聴覚士として勤務。認知症疾患医療センター内でのもの忘れ外来担当や2016年から認知症カフェの運営を行い認知症の方やご家族のケアに携わった豊富な経験と実績をもつ。2020年より認知症部門立ち上げ、2021年オンライン認知症ケアプラス®企画。
認知症部門副部長 廣島 真柄
認知症ケア専門士、言語聴覚士
2007年から都内の急性期病院や療養病院にて言語聴覚士として勤務。急性期におけるリハビリテーション全般や認知症疾患医療センター内でのもの忘れ外来担当や入院患者のリハビリテーションを担当。
その他、経験15年以上のベテラン言語聴覚士が7名在籍しています(2024年4月現在)
認知症はその原因となる鑑別疾患の診断が重要です。当法人では、鑑別検査を幅広くそろえ対応しています。
また認知症の診断がついた後も、半年に1回の詳細な認知機能検査や、アルツハイマー型認知症の治療薬(抗認知症薬)の効果について、お薬を飲まなかった時と唯一比較ができる「SHINRI-ADAS」を採用。ご本人・ご家族に結果を共有しながら治療を進めていきます。
過去の報告によると、認知症は、病院受診までに平均1年2か月。更に診断から介護保険利用までに平均1年5か月と、2つの「空白の期間」があるといわれます。(2017年 認知症介護研究・研修仙台センター「認知症の家族等介護者支援に関する調査研究事業」より)
バディでは空白期間に目を向け、「脳トレ」「認知症ケア」「オンライン認知症ケアプラス®」を展開。この時期におこりやすい当事者のご不安や抑うつ、に目を向け、早期からの傾聴の場や関係性を作ることで行動心理症状(BPSD)の予防に働きかけながら、当事者の自立支援を行っています。
私たちは、「認知症であってもなくても、住み慣れた町で、自分らしく、より良く生きること」を大切に考え、地域にあるカフェのご協力を頂き、認知症の当事者・家族・市民の為の集いの場、認知症カフェ「ウェルビーイングカフェ☆鎌倉」を企画運営しています。
認知症=介護保険ではありませんが、必要な人がいつでも公的サービスを受けられるように、物忘れ外来時に、介護保険も含めた情報提供を行っています。ご希望に応じて以下の法人内のサービスへご案内も可能ですのでお気軽にご相談ください。
認知症に関する情報があふれている時代だからこそ、正しい情報を見極めることが大切です。
バディでは、かかりつけの患者さんに公式LINE「ケアコミ」を毎週配信。最新の医学的情報や、認知症の人への対応、暮らしに役立つ便利グッズのご案内等を行っています。
当法人のすべてのクリニックで受けていただけます。
1.予防
2.診断・治療
3.認知症ケア
認知症は当事者が気づきにくいことも多く、ご家族が違和感を感じでも受診に繋がらない場合が多くあります。また、認知症はタイプによって気を付けるべきことが異なります。
ご家族相談では、受診前や認知症診断後の適切な対応についてお話を伺います。受診前にご相談いただいた方は、これまで100%物忘れ外来へ繋がっています。
価格 | 3,300円/40分(自費診療) ※対面・電話いずれも可 |
---|
認知症はある日突然かかるご病気ではありません。バディの脳トレは、MCI(軽度認知障害)の方を対象とした個別のプログラム。認知機能やコミュニケーションの専門家である言語聴覚士(認知症ケア専門士)が、その方の認知機能に併せたプログラムを提供します。またこの時期に伴いやすい不安や抑うつに対してもコミュニケーションを密にとりながら解消を図っていきます。
価格 | 4,000円/50分(自費診療) |
---|
気になることはありませんか?
バディの物忘れ外来は、認知症かどうかだけではなく、症状の程度や原因となるご病気について調べます。
1
医師による診察
2
検査(頭部MR検査・採血など)
3
言語聴覚士・認知症ケア専門士による認知機能検査(予約制)
4
診断・結果説明
MR・採血・認知機能検査の結果をもとに総合診断・治療方針の決定を行うと同時に必要な医療・介護情報の提供を行います。
1~4までの実施には、約2回の受診が必要になります。(予約状況や検査の追加等で3回になることもあります。)
5
定期評価
抗認知症薬が処方された場合は月1回程度の定期受診にて経過を拝見します。
お薬が処方されなかった場合でも、半年に1回の定期検査で経過を観察することができます。
認知症についてもっと詳しく知りたい方はこちら
youtube
認知症診断後のプログラム。
認知機能やコミュニケーションの専門家である言語聴覚士(認知症ケア専門士)が、
3つの専門的手法を取り入れ、認知症の重症度やタイプに即した個別プログラムを実施します。
ご家族相談もお受けし変化する症状に対する適切な対応や、介護情報を提供します。
ケアでの内容は、医師に共有し治療に反映されます。
価格 | 4,000円/50分 (自費診療) |
---|
youtube
2023年4月に商標登録された、MCI~初期認知症の方に対応した自立支援プログラム。
出来ることを奪わないケアを大切に、その方の暮らしに即したメッセージを日々お届けします。オンライン会話では、健康状態の確認やお薬の確認を行い、変化する状態に対応していきます。
※2023年日本認知症ケア学会にて本サービス利用者の①お薬管理②ごみ捨て③持ち物管理④スケジュール管理や、ご家族の介護負担感軽減に効果を認めたことを発表しました。
価格 | 毎日のメッセージ + 月1回オンライン会話 6,000円(税込) |
---|---|
毎日のメッセージ + 月2回オンライン会話 7,000円(税込) 初月無料モニター実施中! |
アルツハイマー病は、1907年にドイツのアロイス・アルツハイマー博士によって報告され、その名が付きました。現在、認知症の原因疾患の約6割程度と最も多くを占め、直近のことを忘れてしまう、新しい事柄を覚えられない等の、近時記憶(きんじきおく)の障害が最も目立ちます。この疾患は、脳の神経変性疾患と言われ、アルツハイマー型認知症の発症には、「アミロイドB」や「タウ蛋白」という特殊なタンパク質が脳内に蓄積することが関与しているといわれています。男性より女性に多いと言われています。
脳血管性認知症とは、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管疾患によるによって脳内の神経組織が突然破壊されたり、小さな脳梗塞が徐々に増えることで、血流が悪い場所(脳虚血)が増え脳機能の低下により生活に支障を来たす状態をさします。記憶力はアルツハイマーに比べると保たれていることが多いですが、事柄によってむらがあり「まだら」な状態が特徴的です。その他の症状として、感情のコントロールが難しくなったり、脳血管性パーキンソニズムという、パーキンソン病の様な症状により歩行障害をきたすこともあります。
パーキンソン病の原因でもある「レビー小体」というタンパク質のかたまりが脳全体、特に大脳皮質に現れることで発症します。(脳幹にのみ、レビー小体が現れる場合にパーキンソン病と診断されます。)レビー小体が神経細胞に侵食し、正常に働かなくなることで認知機能が低下し、はっきりとした幻視(人や動物など)が見える等の症状が見られます。レビー小体型認知症は、注意障害等の認知症症状に加えて、幻視、レム睡眠行動異常症(寝ている時に体が動く)、パーキンソニズムなどが現れることがあります。レビー小体の蓄積する程度や場所に応じて、さまざまな臨床症状が引き起こされ、症状に日差や時間差があることも特徴のひとつです。
人格の変化や自発性の低下、行動障害などの症状が現れる病気です。感情コントロールや理性的な思考などに支障をきたし、記憶障害よりも人格変化が目立ちます。脳の神経変性で、タウ蛋白やTDP-43という特殊なタンパク質の蓄積で、前頭葉と側頭葉が萎縮することにより発症するといわれています。前頭側頭型認知症の中にもいくつかのタイプに分かれますが、比較的若年例の発症が多いといわれています。
硬膜下血腫、水頭症、脳腫瘍といった脳の病気や、甲状腺機能低下症、ビタミン欠乏症などの身体的な病気、うつ病、せん妄、てんかんといった精神神経系の病気が知られています。これらの認知機能の原因となる病気の治療を行うことで、一過性に低下していた機能が改善すると言われています。
逆に認知症を診断するにあたっては、これらの病気が隠れていないことを必ず否定する必要があります。
認知症の診断には、他者から見たご本人の状況が重要です。出来れば生活をよく知る方との受診が望ましいですが、お一人での受診も勿論可能です。
物忘れ外来における検査は全て保険診療になります。
1割負担の方だと、診察、MRI、採血、認知機能検査料金で合計6,000~6,500円前後を想定ください。
保険証、お薬手帳(ある方)、認知機能検査には老眼鏡、補聴器(お持ちの方)をご持参ください。
全てのクリニックに聴覚支援スピーカーを設置していますので、ご安心ください。
受診前にご家族相談を実施しています。まずはお近くのクリニックにお電話でご予約ください。
基本的には正しい診断名をお伝えした上で前向きに生活していただく為の説明を行っていますが、ご本人の心理面や周囲との人間関係に悪影響が懸念される場合、ご家族に診断名をお伝えし、ご本人には今ある症状を中心に理解されやすい説明を行う事は可能です。
1回目の処方後は2週間後にご来院いただき、お薬の副作用等の問題がないか確認します。その後は月に1回の診察を基本としています。また、定期検査は半年に1回実施します。
2024年4月段階ではバディのクリニックでは実施していませんが、適性を見極める画像検査、認知機能検査を行った上で、近隣の医療機関にご紹介が可能です。
可能です。現状を正しく知る為に、当院の物忘れ外来を受診していただいたのちに書類を作成致します。
当院は脳神経外科で後天的におこる高次脳機能障害や認知機能検査が対象となります。先天性疾患による精神発達遅滞や発達障害の検査は行えませんのでご了承ください。
当院の脳トレは、コミュニケーションを主軸に記憶の再生、再認(ヒントで思い出す)プログラムを中心としています。
プログラム内に机上のプリント課題も組み込みますが、クリニックでしか行えない事を重視しますので、脳トレプリントを沢山行いたい方には、自主課題としてその方の難易度に合うものをお渡ししています。
問題ありません。経過中に症状の進行や変化があった際には、ご家族にお電話でお声掛けをしてご同行いただく場合もあります。
基本的には重症度やスケジュールに合わせてご希望を伺い設定します。ケアでの内容は医師に報告し治療に反映されますので、月に1回の医師の診察に併せてご利用抱いている方が多くいらっしゃいます。